VS11のデバッガを使っていて、つくづく思うのはCode Viewでデバッガ環境が変わったなということ。
私はゲームがアセンブラで作られていた時代にゲーム会社に3年ほど勤めていたのだけれど、その時にはソースコードにブレークポイントを設定して止めたり、ステップ実行したりするのはICEを使っていた。これはCPUソケットにプローブを差し込んでCPUの動作をHWでエミュレートするものであった。HWの補助があればそういうことは1980年の後半には普通にできていた。
ある時、ゲームを作るためのツール担当のひとが、MS-Cを購入してきた。その中にCode Viewが入っていた。内容はICEを不要とするものであった。ICEの機能をソフトウェアで実現している。CPU自体がデバッグ支援のための命令を用意したためにできたのであろうが衝撃を受けた。Cのソースコードレベルでデバッグできるのであるから、ある意味ICEを超えていた。ICEによってはそういうことができるものが当時存在していたのかもしれないけれど、勤めていた会社にはなかった。
当時はGUIではもちろんなかったし制約もいろいろ多かったけれど私のようなへっぽこプログラマにとってはまさに「神アプリ」であった。