Macintoshについて

公開:2014-11-30 09:57
更新:2020-02-15 04:37
カテゴリ:ハードウェア,コンピュータの歴史

Mac誕生

ウォルター・アイザックソンの「スティーブ・ジョブズ 」を読み返していて、ちょうどMac発表のプレゼンのところを終えたところである。このMac発表までの軌跡がなんかこうドラマチックなんだよねぇ。。発表時のプレゼン動画がYoutubeにあったので貼っておこう。


Steve Jobs presenting the first Mac in 1984 - YouTube

本にも書いてあったけどもMacがスティーブを逆に紹介するんだけれどもスティーブが半泣きになっているんだよね。ちょっと感動するシーンだ。

Macはジョブズ一人でなしえた成果物ではない。ビル・アトキンソンとかその他いろいろな人が関わり、組織でなしえた物である。

ビジョンを高いレベルで他人と共有すること、妥協せず組織で押し通すことがいかに難しいことか。グループ・ワークをしたものならわかると思う。精神的・身体的にものすごい負荷がかかる。ジョブズが短命であったのもわかる気がする。

またこういう強烈な意志とカリスマを持った人物と付き合うのはとても骨が折れるし、下手をすると命を落とされかねないほどに追い込まれもする。Macを作った人たちはそういうプレッシャーに耐え偉業を成し遂げたのだ。つくづくすごい人たちなのだなと思うね。

しかし

現実歪曲フィールドを駆使してMacをリリースしたものの、現実はそう甘くはなかった。まずメモリが128KBしかなかった。そもそもMacの頭脳、68000というCPUは内部的には32ビットCPUと言ってよいほどの豪華なものである。よってバイナリ・サイズも大きくなる。そこへきてこの小さなメモリ・リソースでは動かせるものも非常に限定されたものになってくる。CPUとしては16MBバイトまで拡張できるような仕様であったのでまさに宝の持ち腐れであった。またHDDが接続できなかったのも大きな欠点だった。なので売り上げはすぐに落ち込んだ。

Macが使いものになり始めたのは512Kからである。EXCELは512K以降のMacで動作した。Plusになるとほぼ問題は解消された。メモリは1MBになり、HDDも接続できるようSCSIインターフェースが装備された。私が仕事で使っていたのはこのPlusである。それでもスピードは遅くて、爆弾がたまに発生するのには辟易した。それでもなんとかしてこれを使おうと思うほど成果物の品質は良かった。「Macで資料を作らないと仕事の質が下がる」と思わせるようなマシンだった。Macで作業しているとすごいものを作っているような気分にさせてくれるのだ。モチベーションを高めてくれるというかね。