続き。
https://blog.sfpgmr.net/entry/2016/03/06/120644
前回CSSがほぼ今の形になったのは1995/11/1版だと言ったが、違っていた。1995/11/1はassignmentの属性と値を結びつける記号が'='だったのが':'に変わっただけだった。 下の一覧はCSS Level 1が勧告となるまでの版を一覧である。ほぼ現在の記述形式に固まったのはProposed Recommendationなのだろうな。
- Cascading HTML Style Sheets -- A Proposal(draft 1994/10/10)
- Cascading Style Sheets: a draft specification(draft 1995/5/31)
- Cascading Style Sheets: a draft specification(draft 1995/7/3)
- Cascading Style Sheets: a draft specification(draft 1995/8/3)
- Cascading Style Sheets: a draft specification(draft 1995/10/6)
- Cascading Style Sheets: a draft specification(draft 1995/11/1)
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Working Draft, 1995/11/17)
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Working Draft 1995/11/23)
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Working Draft 1995/12/09)
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Working Draft 1995/12/22)
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Working Draft 1996/02/20)
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Working Draft 1996/04/18)
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Working Draft 1996/05/05)
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Working Draft 1996/07/26)
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Working Draft 1996/09/11)
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Proposed Recommendation 1996/11/12) ... なぜかリンクなし。
- Cascading Style Sheets, level 1 (W3C Recommendation 1996/12/17)
1.の目標を引用しつつ翻訳してみる。ちょっと怪しいかもしれないけど。
目標
最も重要な目標は、作成者(ホームページ作成者も含む)が快適に書けると感じるスタイルシート言語を考え出すことである。これをまとめることができなければ、スタイルシートはWeb上で広く展開されることはないだろう。
Webの外観は次のスタイルシート機構によって進化させることができる。
- 簡潔であり、さらに柔軟である。(簡単かつ素早く実装できる)
- 人が(ちょうどHTMLのように)読み書き可能である。
- HTML要素と表現特性間のマッピングを提供する。(すなわち、SGMLは完全ではない)
- コマンドではなく、表現のヒントをサポートする。(保証しない)
- 包含できる。(自身をHTMLソースから分離して、既存の文書に適用する)
- 読者と作者が表現に影響を与えることができる
- 例えばスピーチ・シンセサイザなどの、視覚以外のメディアをサポートする
- 完全に文書がロードされていなくても適用できる
- 編集環境中で効率よく動かすことができる。
- プラットフォームから独立している。
この文書は上記のゴールを達成するためのスタイルシート機構の仕様である。
このスタイルシート機構の提案はすべてのバージョンのHTMLに適用するのに十分一般的であると同時に、HTML3と併せて開発され、そのデザインガイドラインにぴったりとマッチするだろう。
1995年当時はCSSはまだ現在のように一般的ではないどころかまだドラフトの域を出ておらず、他の競合技術があり凌ぎを削っているような状態だったのだろうね。ドラフトを読むといろいろな部分が段階をふんで変更されていく様子がよくわかり非常に面白い。